Tessier=Ashpool

全然わからない 雰囲気で人生をやっている

全人類、美に対してストイックでいてという話

 自分が完璧で美しいと思い込むのは無理があるのですが…(20代女性・スヒトさん)

 思わずお気持ち表明してしまいましたが、最近ツイッターで『ちょうどいいブス』というワードがちらちらと見られ、その言葉に遺憾の意を表明している女性もちらちらと見かけられました。いや、けど、私は私を美しいとガチのマジで思えないし…

 そんな圧倒的事実に世を儚みつつ人々の反応、連載や原作を流し読んだところ、罵倒語はどう付け足しても褒め言葉にはなりえないし、まして人に使うのはおかしいし、無理して背伸びも卑下もする必要がないという結論に達しました。
 自分にとって一つの落着を得たので詳しく書いていきます。

 

ちょうどいいブスとは

 お笑いコンビ『相席スタート』の山崎ケイ氏が自著で提唱した概念。氏は、自分のことを美人じゃないけどブスでもないという思い込みをやめて自分は思ってる以上にブスだと受け入れたらモテるようになったと語っています。

 年明けから氏の著書を元にしたドラマが開始するそうです。以下、公式サイトより。

あなたたちの生き方は間違いだらけ!それこそがブス!まずは自分が思っている以上に、自分がブスであることを受け入れなさい!

 

モテない美人よりもモテるブス!あなたも、そろそろ『美人』を目指すのをやめて、ちょうどいいブス(ちょいブス)を目指してみませんか?

 

それって『穴モテ』ですよね?

 穴モテです。ヤリ目です。下品な言い方ですが。つまり、ヤらせてくれるから男性が寄ってくるだけの状態。

 そもそも、気負っていない、親しみやすいという意味であっても自分のことをちょうどいい「ブス」と評する女性に寄ってくる男性のレベルはお世辞にも紳士とは言い難いでしょうし、女性側の年齢が上がれば蜘蛛の子を散らしたように消えてなくなるのは目に見えています。
 結局、(男性にとって)ちょうど(都合の)いいブス、ということにしかなりません。
 話にならん。解散。

 

日本人、プラス思考と多様化が苦手説

youtu.be

 ダイバーシティの重要性が叫ばれている現在、欧米では自分というひとつの個性と向き合い、健やかな形で愛そうという機運が高まっています。 この一連の騒動(というほどのものでもありませんが)で見つけた、VOGUEによる少女たちへのインタビューにはハッとさせられます。

 けど、ここ、日本だし。まだまだほっそい体型のアイドルが持て囃される時代の、多様化の絶対的なアイコンになるような人がいない日本だし。何なら今、貧困にさえ向かおうとしてますけど。

 日本は世界中の流行を取り入れたがるくせに、私は私!文句は言わせない!というマインドはいつまで経っても流行る気配がありません。マジで何なの?今すぐ流行れよ。っていうか流行らしていこ。この記事読んでる全員で。

 

ナルシシズムの弊害

 話は変わりますが、かつてびっくりするぐらいナルシストな女性と知り合ったことがあります。見た目は本当に普通の子でしたが、びっくりするぐらい自撮りするし、びっくりするぐらい鏡を見てうっとりしてる。「私って本当に何もできないけど顔がいいから無力な自分も可愛く思える」とか素で言ってる。
 自己を愛するのは真にいいことなんですが、なんかこう、圧が強いんですよね…
 結局しんどくなってしまって今では関係が切れていますが、今から思えば自分の美しさについて相手にも共感を求め自分は美しいし可愛いから短所があっても許してね、と免罪符に用いていたところが無理 of 無理。
 VOGUEインタビューに出演している少女らのマインドがイケてるナルシシズムとしたら、この例に挙げた人はイケてない方のナルシシズムですかね。

 

で、どんな自分でも美しいってマジ?

 いや、急に言われても無理がある。

 っていうか自己愛初心者にはもっと低レイヤーにおける自信が求められている気がする。
 自己愛初心者の私が一番最初に身体に依拠する自信を持った場合、イケてない方のナルシシズムに陥ったり、自分より恵まれている人間を見たときに凶行に走りかねん。最悪、お前を屠って私が一番美しくなるんじゃい!と内に秘めたるビューティーゴリラの血が騒ぎだす。

 

ゴリラ的解決法をやめて最強の人間に進化するには

 自分の一番の理解者になり、自分を信じること 

 『理想を高く掲げること

 これ。

 確実にこれ。

 自分を理解しようと努めれば短所も見えてくるし、自分を信じていればもっと頑張れる、もっと伸びしろがあるって思えるし今までの努力が自信に繋がる。
 私は現時点での自分を美しいとは思っていませんが、現時点からさらに美しくなることは可能だと本気で信じています。だから隔日で筋トレするし毎日ランニングもする。髪型も化粧も服も研究するけど、男ウケより自分ウケ。他人からのモテのためではなくただ単に自分のレベルをマックスにしたいだけです。

 レベリングのつらさをわかっているから、地道にレベリングしてる他のプレイヤー(紳士淑女、それからまだどちらか決めかねている皆さん!)の悪口を言おうっていう気にもならないし。
 どう考えたって一刻も早く最強にイケてる自分になりたいでしょ!!??

 

まとめ

 妥協と驕慢は悪。
 人の努力を笑うやつは何らかの刑に処していい。
 全人類、美を求めるべき。

 あと、個人的な意見ですが、最近になって日本国内でも女性らしく~とか女性として~とか、とにかく女性を持ち上げて活躍させようという機運が一部では高まっていますがそんな枠組み割とどうでもいい。女性以前に人間をやっている。人間全体を救済してくれ。